社会人5年目のときに、働きながら色彩検定1級の資格試験に独学で挑戦し、無事合格出来た体験記です。勉強時間や勉強方法、使用した参考書、問題集などをご紹介いたします。
※2017年に受験した体験記です。試験範囲等が変わる場合がございますので、あくまで参考としてお読みください。
はじめに
仕事で何かのデザイン案を決める際に“色”については自分のこだわりを通したいと考えており、昔から色に対しては興味があったので、社会人4年目のときに色彩検定3級を受験し、無事資格を取得することができました。その時の勉強がけっこう楽しくて、どうせなら色彩検定とカラーコーディネーターの資格を1級まで目指してみようと思い、色彩検定3級の次のステップとしてカラーコーディネーター2級の勉強に取り掛かりました。勉強を始めようとしたときは時期が春でしたが、色彩検定もカラーコーディネーター検定も1級の試験はどちらも秋〜冬のみに実施されるため、とりあえず1級の準備として2級を受けてみようと考えていました。そして、カラーコーディネーター2級に無事合格できたため、いよいよ2017年の秋から色彩検定1級とカラーコーディネーター1級の勉強に取り掛かりました。
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色彩検定とカラーコーディネーター
色彩系の資格でよく比較されるのが色彩検定とカラーコーディネーター検定です。色彩検定は公益社団法人 色彩検定協会、カラーコーディネーター検定は東京商工会議所がそれぞれ認定しています。個人的な感想としては、色彩検定はファッション要素、カラーコーディネーター検定は工業的要素が多いかなという印象です。私はとりあえずどちらも取得するつもりで、まず手始めとして色彩検定3級の勉強を始め、次のステップとしてカラーコーディネーター2級を受けました。
なお、どこで見た情報か忘れてしまいましたが、両検定の難易度が
色彩検定3級<カラコ3級<色彩検定2級<カラコ2級<色彩検定1級≒カラコ1級
という噂をみて、まずは色彩検定3級からはじめた、というのもあります。この難易度の目安については、一概には言えないですが、確かにこの順番で受けていくとスムーズにレベル出来るような気がします。ちなみに私の個人的な感想ですが、カラーコーディネーター2級の試験内容や知識は、カラーコーディネーター1級はもちろん、色彩検定1級の1次試験にも大いに役に立つちました。
色彩検定1級の試験について
色彩検定1級は1次試験と2次試験に分かれており、1次試験は主に知識を問われる問題で、マークシート及び一部筆記の試験形式です。2次試験は実技試験になります。色彩検定の最大の特徴というか難関ですね。カラーカードが配布され、試験問題の指示に従って回答用紙にカラーカードを切って貼り付けていくというものになります。
勉強時間
私は10月の初めまで宅建の勉強をしていたため、実際に色彩検定1級の勉強に取りかかることができたのは、試験1ヶ月前くらいからでした。平日は仕事をしていたため、早めに仕事から帰ることができた日は2時間ほどカフェなどで勉強し、土日は1日6時間くらい(午前に2時間、午後に2時間、夜に2時間など)勉強していました。ただ、これはかなり最低限の期間だと思います。というのも私は夏にカラーコーディネーター2級の勉強をしていたため、その時の知識がまだ残っていたため、それほど内容を理解することに抵抗はありませんでした。
ゼロから勉強する方や、カラーコーディネーター2級レベルの勉強をしていない方は、もう少し勉強時間を取る必要があるかと思います。なお、私はカラーコーディネーター2級の試験を1ヶ月半ほど準備していたので、合計するとおおよそ2ヶ月〜2ヶ月半は確保できるのが理想かと思います。
一方で、この1ヶ月の勉強時間の合間に、気分転換としてカラーコーディネーター1級のテキストも読んでいたりしていました笑。その当時は色彩関係に狂っていました笑。
使用テキスト
使用テキストは公式テキストと公式の過去問、それとサミュエル出版が発売しているテキストと問題集を1次、2次用をそれぞれ購入いたしました。この時、1点ミスってしまったのが、実はサミュエルの方は問題集だけ購入するつもりが、誤ってテキスト(参考書)を注文してしまい、公式テキストと合わせて参考書が2冊になってしまいました。幸い、サミュエル出版は販売価格が良心的なため、改めて問題集を購入し、テキストの方もせっかくなので活用することにしました。
なお、カラーコーディネーターにも言えることなんですが、色彩検定の1級の参考書は非常に種類が少ないため、迷うくらいでしたら少々お金が高くても公式テキストと過去問を揃えてしまうのが良いと思います。思い切ってお金を投資することで、あとに引けないというモチベーションアップにもなりますしね笑。
勉強方法
テキストを読み込む
1次試験は他の資格試験と同様、まずはテキストを1周読みました。上記の通り、サミュエルのテキストを購入していたので、先にこちらのテキストを読み込みました。
内容については、カラーコーディネーター2級の試験範囲に似ていたので、理解することは難しくなかったのですが、一方で覚えるとなると量が多いので大変でした。特に色の知覚の分野では、細胞の種類など人体チックな用語を覚える必要があります。また、2次試験にも関わってくる色の表示についても、(配点は少ないものの)1次試験でもしっかり登場するので、考え方や表示方法から色をある程度まで特定出来るように理解する必要があります。この分野だけは読んでいるだけでは覚えることができないので、実際に表色系や図などをノートに書いて覚えていました。
配色によるイメージ
色彩検定1級ではいよいよ配色によるイメージを覚えていく必要があります。私が勉強した時は10種類が登場しており、試験ではこの内6種類ほどが出題されたと記憶しています。
各配色パターンにおいて、全ての色を厳密に覚える必要はないのですが、使用される主要な色と配色の傾向、連想される単語は覚えておきました。10種類もあり、似たようなものが多かったので、テキストに紹介されている順番をまず覚えて、テキストで何番めに紹介されていたか思い出せるようにしておきました(テキストを「絵」で覚えるイメージです)。私のときはエレガント→クラシック→・・・ロマンティックの順番でした。
各専門分野について
カラーコーディネーター検定と比較した時の色彩検定の特徴として、ファッション分野が詳しく取り上げれている点があります。この分野については、カラーコーディネーター2級の勉強レベルではカバーできないので、少し時間をかけて勉強しました。アパレル業界の構造や、商品企画の流れなど、少し小売業界の勉強に近くなります。また、テキスタイルに関する知識もこの分野で登場してくるので、こちらも覚えていく必要があります。
プロダクトやインテリアについてはカラーコーディネーター2級と同じレベルくらいでしたのであまり苦労しませんでした。また環境色彩については、私はカラーコーディネーター1級を環境色彩分野で受験する予定でしたので、少し時間をかけて読み込んでいきました。
テキスト2冊目
サミュエルのテキストを1周したのち、公式テキストも1周しました。試験では公式テキストから同様の図や文章が出題される傾向にあるので、本当は公式テキストをもっと時間をかけて読み込むべきだったかもしれません。なお、まとめ方はサミュエルの方が上手く要点をまとめており分かり易かったです笑。公式テキストはフルカラーで図や写真が豊富なので、サミュエルを読んでいる時に配色パターンなど白黒ではわかりにくかったところは公式テキストを見ていたりしました。
問題集を解いてみる
テキストを読み込むことが出来たら、サミュエルの問題集に取りかかりました。ただ全て解いていくと時間がなかったので、面倒な問題は飛ばしたりしていました笑。
なお、色彩検定1級は、一部筆記(単語を答えさせるレベルですが)があります。サミュエルの問題集でも、選択肢ではなく筆記で答えさせる問題が多くあったので、はじめはかなり苦労しました。
直前に過去問に挑戦
問題集を一通り解いて、苦手なところをテキストで見直しつつ、試験2~3日前に過去問を解いて見ました。正直なところ、サミュエルの問題集が難しかったこともあり、過去問が簡単に感じました(だいたい8割は正解出来ていたと思います)。そのため、1次試験は自信をもって受験することが出来ました。
2次試験の勉強方法については少し複雑だったため、
別ページを作りたいと思います。
試験結果
色彩検定1級の1次試験については解答速報などが見当たらなかったため、解答を問題用紙に写しておき、家でテキストの当該箇所を見ながら自己採点していました。厳しめに採点しても8割以上は正解していたため、安心して2次試験に向けて勉強を開始しました。